いろいろな活動

世界初の認知症利用者による器楽コンサート 中野サンプラザ 700人の聴衆の前で

認知症のため上川病院に入院中の患者さんたちで上川シニアアンサンブルが結成されています。その患者さんたちが中野サンプラザ大ホールの桧舞台で700人の聴衆を前に、即興の合奏曲を実演、大きな感動を呼びました。会場からはとても大きな拍手をいただき、アンコールの声もかかりました。あるご家族からは「地味に生きてきたうちの父にとって一生で一番華やかな時間だったと思います。良い思い出になります。」といっていただきスタッフも大感激でした。

若月賞を受賞

長野県に農村医療、地域医療のメッカとして全国に知られる佐久総合病院という病院があります。その名誉院長である若月俊先生は、「信州の上医」「あかひげ」といわれた先生でした。その若月先生を記念し設立された若月賞を当院が受賞しました。過去には、わが国初の女性国会議員だった加藤シズエさん、死への準備教育で知られる上智大学のアルフォンス デーケン神父、アフガニスタンで医療を続けている中村哲医師などが受賞されています。今回は「身体拘束廃止の取り組みとその普及活動」に対して上川病院に与えられました。

抑制廃止入門編DVDを自主製作

認知症の方を身体拘束する高齢者の施設・医療機関がまだ5~6割以上あるといわれています。そのような施設の職員からどうしたら身体拘束をしないで看護・ケアができるのか実際によくわからない、基本を教えてほしいという質問がよくあります。それに応えるために上川病院ではDVDを製作しました。スタッフが企画だけでなく患者さん役までを演じた、まさに自作自演のものでなかなかのできばえです。

NPO活動

認知症で、行動障害(徘徊とか、暴力とかいった行動)のある患者さんに身体拘束をしてしまう施設も多いのですが、上川病院では、身体拘束をしないケアを継続しています。そして、そのケアの方法を全国に普及させる目的で全国の有志とともにNPO全国抑制廃止研究会を設立して啓発活動を行っています。